ジャッキアップより手軽にクルマを持ち上げる事が出来るということで人気の(?)スロープスタンドですが「デフ球にジャッキをかけて上げても、サイドシルが腐り落ちててリジッドラックがかけられない」とか「万有引力の法則を頑なに信じている主義」等のやむにやまれぬ事情もあるんで、製作してみました。
もっとも、市販品では丁度良い高さの物(10cmチョイ上がればいいや。20cm以上上がるものだと、万一、乗せるときにタイヤを落としたらサイドシルなんかにダメージが加わる)が無いというのも製作の大きな理由です。
11cm程上がる仕様となりましたが、材料費は2本で\2000弱です。安価な市販品の1本分ですね。
2*8(36*144mm)材の910mm長さの材料を約600mmと300mmに切って一番下と一番上に使用します。
2*4(36*72mm)材の1820mm長さの材料から、450mmを2本切り出し2本並べて中間に入れます。
(上と下が一枚板なのは、斜めに荷重がかかった場合に崩れるのを恐れて。中間に2本並べたのは、2*8の910mmよりも2*4の1820mmの方が遙かに安価な為)
これらの材料の片側を、クルマが上れるように斜めに切るわけですが、素直に3枚並べて斜めにするのではなく、それぞれ板厚の半分位のところから斜めに切っています。
傾斜はおおよそ20度弱になります。
(端部が薄くなると、割れやすい為に板厚を半分残しています)
(20mm程度の段差なら、クルマが上るのに特に支障は無いでしょう)
これらの板をM6*100のナベビスとナット4組みで組み立てるのですが、タイヤに接触するビスの頭は問題ないのですが(走ってて石ころ踏むより些細な問題)、接地面にナットが飛び出るとスロープスタンドの座りが悪くなるのでナットは板に埋め込むカタチでセットします。
(ビスの長さが微妙に足りなかったので、ビスの頭も埋め込むことになりましたが)
ビス自体には、荷重がほとんどかからないハズなんで、緩まない程度にビスを締めて完成です。
(調子こいて、ガリガリ締めると板をぶち抜きながら果てしなく締まってしまいます)
これをもう一組製作して1セット完成です。
斜めの切断は、サッパリ切れないノコギリで地味に切ったんで(普段はジグソーばっかりです)しばらくは、これ以上作る気がおきません。マァ、作る必要も無いと思うんですが。
一個の重量は、約4kg程度です。案外軽く仕上がりました。
それでは早速試しにクルマを乗せて見ましょう。
前軸荷重440kgのオプティを乗せてみました。(310サニー・カリフォルニアの前軸荷重は450kgなんでほぼ同じ)
とりあえず、無事乗りました。
スロープの途中で引っかかることもなく(<実はちょっと心配だった)上ったんですが、もうちょっと勾配が緩いほうが楽だったかな?もっとも、これを言い出すと際限が無いので、どこかで妥協しなければなりません。
上面の前後長がギリギリでストッパーも付いてないんで(材料取りの関係で諦めた)、乗せて止めるのが難しいですね。 カミサンにはチョット無理かな?
もっとも、勢い余ってスロープスタンドから落ちてしまっても、スタンドの高さが低いのでクルマにダメージは無いと思いますが。(縁石より低いわけだし)
20mm程度の段差は全く問題が無いようなので、1*8(18*144)や1*10(18*180)の材料が手に入るのなら、これを重ねて製作すれば、斜めに切断する必要は無いかもしれませんね。
(クロカン4WDの様にタイヤの径が大きければ2*○の材料でも斜めに切断する必要は無いかもしれません)