床の間に飾っているクルマじゃないんで、結局社外のオーディオに替えてしまうわけですが、改めて純正オーディオを確認
してみます。
社外品を使用するにしても、根本的には純正品がベースになるわけですから。
最もポピュラーなAMラジオです。
310サニー用でも、前期の丸ヘッドライト用と後期の角ヘッドライト用では、周波数表示部のデザインが微妙に異なります。
この表示部以外は、型番を含め全く同じクラリオン製なんですけど。
(MODEL RN-142M)
向かって左のダイアルがチューニング。
右のダイアルは押すことで電源のON/OFF。ダイアルの黒い部分を回すことで音量調整。
銀色の部分はトーン・コントロール(音質を高音寄り〜低音寄りに調整する)です。
プリセットは5局です。
現在のオーディオでは常識となっている時計表示はありません。
(だからメーターパネルに時計がで〜んと構えているわけです)
電源等の端子の内訳です。単独で動作確認する場合、これが判らないと手も足もでません。
1のGNDはもちろんボディーアースになるので、車体に取り付ける場合は改めて結線する必要はありません。
(とは言っても車体ハーネスのカプラーに差し込むわけだから、気にする必要もないんだけど)
ちょっと不思議な話ですが、4のイルミネーションの(−)なんですけど、これ、どういうワケかアースが独立しているんですよ。
(ラジオ単独で動作させる場合、5のイルミネーション(+)に12Vをくわえただけでは内部照明は点灯しません。
4の(−)もアースに結線することでイルミネーションが点灯します)
向かって右下がアンテナ端子。
現在と違って、この頃は日産専用端子ではなく、汎用のアンテナ端子です。
(ということで、社外のオーディオを取り付けるとき、日産車用アンテナ変換アダプター等を用意する必要は無いわけです)
内部構造と照明用の電球。
中古品を使用する場合は、異常が無くてもヒューズと電球は交換しておいたほうが良いのではないかな?
(なにせ、一旦クルマに取り付けると再びバラすのは大事になるわけだから)
純正ラジオの取り付けBKTが、なんとびっくり!DIN規格のオーディオにもぴったり合います。
1DINのオーディオに交換するのであれば、センターコンソールに設置するよりも純正のラジオの位置に取り付けることが
最も簡単でしょう。
(流石に、横方向はサイズが合わないので、元々の車体への取り付け穴から約10mm内側に穴を開け直さないといけない(左右とも)
インパネの切り抜きも度胸一番状態でしょうか?)
310サニーの場合、SGL、SGX、SGX-E等に標準装着されているタイプです。
小ネタですけど、310サニーのバン以外のグレードの判別法として、回転計とリアスタビライザーの有無でGX、GL系の判別が
できます。更に、このAM/FMマルチ・ラジオとメッキのリモコン・フェンダー・ミラー、ブレーキランプ警告灯等が装着されていると
SGL、SGX系となりますね。
マルチ・ラジオのマルチたる所以は外部入力のパワーアンプの機能を備えているという点にあります。
(社外品のCDチェンジャーやi-Podをトランスミッターやモジュレーターを使用しないで、直接AM/FMマルチ・ラジオを介して
出力することも可能ではあります)
AMラジオとの操作系の相違点ですが、向かって左のチューニングダイアルの外周部は左右スピーカーのバランス調整になります。
ステレオ/モノラル切替スイッチは、押し込むとステレオ(左右スピーカーから出力)、飛び出している状態でモノラル
(右スピーカーとダッシュボード中央のスピーカーから出力)の切替となります。
AM、FM関係無しにスピーカーが切り替わります。
周波数微調整のネジ(これはAMラジオにも付いているんですが)は、例えばラジオの表示部が1620kHzを指しているのに
1600kHzを受信している場合には、このネジを回転させて受信周波数を微調整させることで、表示と実際に受信している
周波数を一致させる為に使用します。
現実には、そんなシビアな調整は必要ありませんから使うことはないでしょう。
受信感度切替(ケースの表示は“BOOSTER HIGH LOW”)スイッチが何故かケースの裏にあります。
(受信感度切替と書きましたが、ひょっとしたらアンプの増幅率の切替かもしれません。ケースを開けて回路を確認したわけではないので)
電源関係の端子はAMラジオと同じです(純正品だから、当たり前っちゃー当たり前)。
左右スピーカーの(-)が共用となっているのが珍しいでしょうか?
実際の結線では、この(-)から左右にケーブルを分岐してハーネスをひきます。
スピーカーの3Pカプラー(ハウジング)は、ホームセンターやカー用品店で売っている汎用品を使用することができます。
(AMラジオからAM/FMマルチ・ラジオに交換する場合、スピーカーの配線は新たにひく必要がありますが、汎用品が
利用できるということで、専用品を入手しなければならないという問題は発生しません)
5pin DIN端子に関しては後述するAM/FMマルチ・ラジオ装着車用カセット・デッキ編 で解説します。
AM/FMマルチ・ラジオには結線図が表示されています。
GL、GX等以下のAMラジオ装着、もしくはラジオ無しのグレードに使用するカセット・デッキ。
純正装着のAMラジオとは全く関係無しに動作させることができます。
(例えば、AMラジオを聞きながら、カセット・テープを聞くということも可能)
取り付けに関しては、純正装着のAMラジオとは全く関係なく取り付けます。
カセット・デッキにACC(+)とGND(-)を結線し、左右のスピーカーを接続するだけで使用できます。
しかしながら、センター・コンソールに設置するためには、専用のブラケットと専用のセンター・コンソールの物入れが必要になりますので、 デッキとセットでこれらのパーツも用意しなくては取り付けができません。
デッキはオートリバースとなっています。
向かって右のレバーが音量調節、向かって左上のレバーが音質調節、 向かって左下のレバーが左右スピーカーのバランス調節、向かって右下の黒いボタンがイジェクト、 オレンジのボタンがA面 B面の切替、中央のレバーが早送り&巻き戻しです。
ちなみに、ドルビーとかメタルテープ(<イマドキ見かけないけど)等は非対応です。
AM/FMマルチ・ラジオとセットで使用します。
これもオートリバースです。
操作は写真参照。(早送り&巻き戻しのレバーはロックします)
音量等の操作は、AM/FMマルチ・ラジオで行います。
カセット・デッキの再生が始まると、スピーカーの出力がラジオからカセットに切り替わります。
ドルビー等は非対応です。
ブラケット(BKT)を使用して、センターコンソールに取り付けます。
Bの穴は、センタートンネルとセンターコンソールを固定しているBKTと共締めになります。
Aの穴でセンターコンソールに取り付けます。
結線に関しては、写真参照ということで省略しますが、
GND、ACC、AM/FM マルチラジオ接続の5pin DIN端子を結線するだけで使用できます。
(AM/FM マルチ・ラジオをアンプとして使用するため、スピーカーは元々付いているラジオ用と共用になります)
メスのギボシ端子の +12V出力は、基本的には使用しません。
(間違ってヘンなトコに接続すると、ヒューズ飛びます)
インパネ上部にAM/FM マルチ・ラジオ、センターコンソールにカセット・デッキという位置関係のため、
AM/FM マルチ・ラジオ接続の5pin DIN端子の長さが、デッキから生えているだけでは足りません。
5pin DIN端子の中継コードが必要になります。
310サニーとは全く関係ないんですが、ついでに紹介します。
ある意味、有名なカセット・デッキですね。
これもオートリバースです。
ドルビー等は非対応です。
この写真の状態が、真上から(車両の天井から)見た状態になります。
ダイヤルが3個並んでいますが、向かって右から、音量、音質、左右バランスです。
向かって右のボタンがA面 B面の切替、 向かって左のボタンがイジェクト(昔の安物のラジカセの様に、ガシャンとフタが開きます)。
中央の四角いボタンを画面上方に押し込むと再生(テープを入れただけでは再生しません)、 画面下方に引っ張ると停止、左右に押し続けると早送り&巻き戻し (早送り&巻き戻しの状態で、ボタンはロックしません)。
カセット・デッキの再生が始まると、スピーカーの出力がラジオからカセットに切り替わります。
結線等はAM/FMマルチ・ラジオ装着車用カセット・デッキと同様ですので、省略します。