LEDランプの改造


100円ショップのキャンドゥで魅惑的なモノを見つけてしまいました。



“赤色LED使用 ミニクリップライト”LR44ボタン電池3個でLEDを点灯させるものです。

当然のように、このまま使用する気は全くないので、ソッコーで分解です。



分解する際には、まず最後部のスイッチを力任せに引っ張って取り外します。
(接着などはされておらず、圧入されているだけです)

後は先端の黒い部分を外せば、写真のようにバラバラになります。

バラバラになったところで、基盤からLEDを取り外し(赤色LEDでライトっちゅーのは無理があるんで、高輝度の白色に交換するんですが)一応、LEDの順方向電圧Vfを測定します。

わざわざ4.5Vの電源を使用しているので、当然Vf=3V以上だと思っていたんですが、Vf=2Vでした。

基盤には15Ωのチップ抵抗が取り付けてあります。

ということは、計算上の電流値は約170mAという考えられないような大電流が流れることになりますが、実測したところ約14mAという常識的な値でした。
(大抵のLEDは10か20mAで動作させます)
(ボタン電池では大電流が流せないという特性を利用した回路のようです)

それでは改造に移りましょう。


高輝度白色LED化



手持ちの高輝度白色LED(Vf=3.2V 電流I=20mA)を取り付けてみます。

作業としては、元々付いていたLEDとチップ抵抗を取り外し、高輝度白色LEDと抵抗を取り付けることになります。

抵抗は
(電源電圧−LEDの順方向電圧)/電流=抵抗値 
となりますから、この場合は
(4.5-3.2)/0.02=65
65Ωとなり、手持ちの中で抵抗値の近いモノを選び、最終的には電流を実測して抵抗値を決定します。

結果、39Ωを使用します。これでI=24mA(電源電圧4.4V)です。
多少オーバードライブ気味ですが、多分、絶対最大電流には余裕があると思われるのでこのままいきます。

一口に交換すると言っても、基盤のスペースが非常に狭いため作業は困難なものとなりました。

電池端子となるコイルスプリングの中にLEDをハンダ付けするという神懸かり的な(<ちょっとオーバー)作業でした。
また、抵抗もチップ抵抗ではなくカーボン抵抗を使用したのでスペースがギリギリです。



なんとか組み立てて点灯しました。

さて、見た目以外に明るさを検証してみるのですが、流石に照度計等は持っていないので、CdS(明るさによって抵抗値が変化する半導体)を使ってみます。

CdSは明るい程抵抗値が下がり、暗くなると抵抗値が大きくなります。また、環境温度によっても多少抵抗値が変化します。(波長によっても反応が異なるのかもしれない)

今回使用したCdSは真っ暗闇で約80kΩ、
夜間の居間で蛍光灯を点灯し、その直下のテーブルの上で計測すると約2.5kΩ、
ダイソーの単三電池2本使用のクリプトン球ライトを20cmの距離で点灯したところ、最も明るい部分で約700Ω、
同じ条件でマグライトのソリテール(単四1本、クリプトン球)は約3.3kΩでした。
(以下の検証ではCdSからライトまで20cmの距離で最も明るい部分(必ずしも中心とは限らない)を測定しています)

明るさは約2.7kΩでした。
見かけ上は、LEDランプとしては可もなく不可もなくってトコです。

LEDライトは青っぽい色の為、あまり明るく感じませんがソコソコの明るさはあるようです。



写真左がレンズを外して点灯したところ。
レンズがある状態よりも若干ですが光が拡散しています。(レンズがほとんど機能していないとも言う)

写真右がレンズと反射板共に外して点灯したところ。
更に光が拡散しています。

用途によって使い分けてみるのも良いのかもしれません。

\400足らずで高輝度LEDランプを製作してみたわけです。


USBバスパワー化

実際の作業の順番としてはこっちが先になります。

カミサンが夜、子供が寝ている隣でノートPCを使うことがあるので、その際手元を照らす為にUSBポートから電源を取れる様に改造します。

電源供給用のUSBケーブルはダイソーの“USB携帯電話充電器”を利用します。

必要なのはUSBコネクターとケーブルですから、携帯電話用のコネクターの手前でケーブルを切断します。

切断したところ、幸いなことにケーブルの中にはバスパワー用の2本の線しか入っていませんでした。
USBポートに接続して確認すると、赤線が(+)、白線が(-)です。



高輝度LEDと抵抗の取り付けは写真の通り。

LEDは以前他で使用していたもので、片側のアシは切断していなかったのでそのまま使用します。
そのアシには絶縁の為、1.25sqのビニール線の被覆を被せています。

このLEDとセットで使用していた100Ωの抵抗を使用します。
計算上I=18mA とやや低めですが、そのまま使用してしまいます。

ライト本体の改造はボタン電池とスイッチ本体を取り出し、最後端の円錐状の部品にUSBケーブルを通すために3mmチョイの穴を開け、本体とボンドG-17(ゴム系接着剤)で接着してしまいます。



完成したところで早速使用してみます。







写真ではキーボード全面を照らしているようには見えませんが、周辺も実用上差し支えない程度の明るさは確保できています。
CdSでの計測でも約2.7kΩです。

部品代合計で\500足らずというビミョーなコストなんですけど・・・<出来合いのモノを買うのとあんまり変わらないような


100円ライトのLED化

ダイソーとかの100円ショップに行くとイロイロな懐中電灯が売られています。

で、ついうっかり買ってしまうワケですよ。

そのまま使っても良いのですが、クリプトン球を使用したライトが105円で手にはいるのに、高輝度LEDライトは1000円以上します。
(ボタン電池を使用したLEDライトは100円でもありますが、連続使用時間や電池の入手しやすさを考えると単三電池にこだわりたい)

だったら、思わず購入した100円ライトをLED仕様に改造すれば、遙かに安くLEDライトが入手できる!ってことで幾つか改造してみました。
(改造に使用する高輝度LEDとカーボン抵抗は1組み300円足らずで手に入ります)


どこの100円ショップでも見かける単三電池4本仕様のランタン型ライト



高輝度LEDを使用するためには、順方向電圧以上の電源電圧を用意する必要があります。
ということで、必然的に電池3本以上を使用するタイプを選定します。

言うまでもなく、ワタクシは相当ケチなので(笑)電池を3本だけ使用することにします。



電球を取り外し、ユニバーサル基盤に2個のLEDを取り付け、それぞれに47Ωの抵抗を取り付けています。

Vf=3.2VのLEDを使用し、電流は39mA(電源電圧4.3V)となっています。
(いずれも実測値)
(LED2本で39mAなので、1本あたり19.5mA)

この条件では計算上23mA流れるハズなんですが。



LED2個ということもあり、懐中電灯としてはソコソコ実用的な明るさを確保しています。
(足下を照らしたり、寝ながら文庫本を読んだり・・・トカ)
CdSでの測定では約3.1kΩです。見かけ上は上記のUSB仕様より明るく感じるのですが、こちらの方が圧倒的に照射面積が広い為でしょうか。


ダイソー以外では割とよく見かける、ランタン、点滅灯、スポットライトの切り替えタイプです。



単三電池4本タイプですが、電池ボックスの形状の都合でそのまま4本使用しています。
(3本だと電池の収まりが悪いため)

点滅機能なんですが、点滅回路を内蔵しているのではなく、バイメタル内蔵の点滅電球を使用していました。
ということで、点滅機能には手を付けず。



電池BOXの直近に110Ωの抵抗を取り付け、ランタン用、スポット用それぞれのLEDで兼用しています。

Vf=3.0VのLEDを使用しています。

電源電圧5.5V時に計算上23mAの電流が流れることになります。

LEDの取り付けですが、電球を外し、ソケットに直接ハンダ付けしています。

点滅機能を生かす為、電池BOXから点滅ランプに行く配線は新たにひきました。

明るさですが、スポットはマァ、こんな程度かな?って程度で、ランタンはテント内の常夜灯には使えるカナ?って程度です。
(中心部のみが明るいLEDの特性を考えれば、ランタンには向いていないというのは明らかですが)
CdSでの測定はスポットで約5.6kΩ、ランタンで約54kΩ。数値を見ても、確かに、マァこんな程度でしょうね。

LEDと単三電池を使用することで、果てしなく(<あまりに大げさ)点灯し続けるというのが最大のメリットと考えれば、そう悲観したモノでもないと思いますね。


ラジオ付きライトなどと言うモノも発掘しました。
これもLED化してみます。

これは元々使用されている豆電球を改造してLED化してみます。
電球交換で、豆電球とLEDを付け替えることができるようにしてみます。

まずは、改造のために電球の分解です。

電球を割って・・・っていうのはスマートではないので、電球のネジ部分を輪切りにして分解します。
銅を使っているようなので、手動のノコギリでいとも簡単に輪切りにできます。
たまたま良いポイントで切ったようで、電球とネジ部分の接着もひとまとめに切れてしまいました。

LEDに抵抗をハンダ付けした後に、電球のネジ部分に穴を開けて差し込み、表からハンダ付けします。

これをソケットに元通りねじ込んで、試してみると・・・。
点灯しません。

ライトの基盤をチェックすると、LED化した電球と+-の極性が反対でした。
予めチェックしておくべきでした。

基盤側は加工のしようがないのでLEDを電球のネジ部分から一旦取り外し、極性を入れ替えて組み立て直します。

今度はうまくいきました。

元々の豆電球だと270mA流れていましたが、LEDだと12mA程度です。
(LEDのVf=3.0V(実測値)、抵抗R=21Ω、電源電圧V=4.1V(単三電池3本、実測値)
ライトの明るさの比較は行いませんが、実用レベルにはあるようです。

このラジオ付きライトは単二電池3本仕様なのですが、我が家ではなるべく単三電池に統一したいので、キャンドゥで購入した変換アダプターを使用して単三仕様としてみました。

実測でAMラジオだと15〜60mA、FMラジオ20〜80mAの消費電流(音量が大きいと消費電流が大きくなる)なんですが、実用レベルの音量だと20〜30mAなのでLED化と併せて、単三でも十分な稼働時間が得られると思います。

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