2DINオーディオ取り付け記

2DINオーディオ取り付けに関して

ウチの310サニー・カリフォルニアは1400GLっちゅー最低グレードのモデルなんで 元々AMラジオしか付いていませんでした。
たまたま、部品取りした1400SGLセダンにAM/FMマルチ・ラジオ&カセット・プレイヤーが残っていたので、そっくり移植して 使用しています。

しかしながら、プリセットできるのが、AM3局、FM2局、オマケに道路情報の1620kHzが受信できないという悲しい現実があります。
(1620kHz問題に関しては、バリコン調整すれば良いだけだと思うんだけど)

と、悲しい現実を打破するために社外オーディオの取り付けを目論んでみます。

カセット・テープ、AM/FMラジオの他にCDも再生したいので、カセット・レシーバー+CDチェンジャーの組合せカセット・レシーバー+CDプレイヤーの組合せのどちらかの組合せを選ばなくてはなりません。

CDチェンジャーの取り付けスペースが存在するか検討するために、段ボールでCDチェンジャーとおおよそ同じ大きさの箱を製作して めぼしい場所を当たってみましたが、適当な場所が無いためチェンジャーは却下です。 (ラゲッジ・スペースとグローブBOX内のスペースは生かしておきたいので問題外)

今回、純正のラジオのスペースを追加メーターの取り付けに利用したいという目論見もあるので、カセット・レシーバー+CDプレイヤーの 2DINセットをセンターコンソールに設置する方向で進めていきます。

ところで、現行車なら何も考えずに済むんですが、当然310サニーにはDIN規格の取り付けスペースなどどこにも存在しないんで、 これにDIN規格のオーディオを2段重ねで取り付けようとすると、相当イレギュラーな作業になるわけです。

余談ですが、純正のラジオの取り付けBKTを小加工すれば、その位置にDINオーディオを一個設置する事は簡単です。 (310サニー・クーペはこの方法でDIN規格のカセット・レシーバーを設置しています)


まずはブラケット(BKT)の製作

道ばたで拾って修理したサンヨーのカセット・レシーバーとか、貰い物のアゼストのカセット・レシーバーとか結構DINサイズのカセット・レシーバーは 持っているんですが、激安の中古品を見つけたのでJVCのカセット・レシーバー(AM/FM各12局プリセット、デッキ前面にAUX端子付き)と CDプレイヤーのセットを取り付けます。

2DINサイズじゃなくて、1DINが2個ということで、どちらかが故障しても故障した分だけ修理なり交換できるっちゅーことで 長い目で見ると安心なのかな?
また、2DINだとディスプレイで人形が変な踊りを踊ったりとか、そこまでいかなくても グライコのバーグラフが動いたりとかバカテイスト丸出しなんで、 そういうのが無いのが良かったり。



何かモノを付けようとする場合、何は無くともBKT(ブラケット)です。これが無くてはどうにもならないので、BKTの製作です。

ETC車載器を取り付けた時と同様にSIMPSON STRONG-Tieを各種使用するのですが、TP37は178*80*1.0と、長手方向がDINサイズとピッタリなので ちょっと便利かもしれない。

イキナリ鉄板に穴を開ける程の凄腕さんではないので、取り付け穴の位置の型紙(中央写真)と、取り付け位置合わせ用の型紙 (右写真)の2種類をボール紙で製作します。



オーディオ・ユニットの取り付け穴はユニットの最外側から引っ込んでいます。
ということは、単に平らな鉄板でBKTを製作しても確実にビスで固定することが出来ないと言うことになります。

てなことで、BKTの取り付けネジ穴を皿状にプレス加工するわけです。
こうすることで、皿部分が出っ張るためユニットの引っ込んでいる部分に合うわけです。



その方法ですが、根本的にはプレス加工すれば良いのですが、プレスが無いため左写真の様に、ナットに皿をもんだものと 皿ビスを用意します(今回はM6を使用)。

これを穴にセットして、力の限り締め込みます(ビスを回すのでは無く、ナットをメガネ・レンチで回します)。
左から2枚目の写真は10ヶ所位加工した後のビスのネジ山の状態なのですが、これを見るとどの程度無理矢理締めたか 見当が付くでしょうか?(全部で16ヶ所加工しました)

そうすると、右2枚の写真の様に皿加工ができるわけです。



BKTの形状及びサイズを決定するためには一方通行の作業の流れではなく、車体側の寸法をチェックしつつ、取り付け位置を検討し 都合が悪ければBKTの形状なり、取り付け位置を変更し・・・といったように、行ったり来たりの作業になります。

この“行ったり来たり”の度にBKTを作り直していくのは、材料が勿体ない(作業環境によっては、時間的には早いと思う)ので 型紙を製作してBKTの形状等を検討したわけです。

写真は元々のセンターコンソールの取り付け状態を再現しています。
この状態をもとにBKTの形状やオーディオの取り付け位置を検討するわけです。



んで、出来上がったのがこのBKT。

コーナーにはアングル状の部材を使用しています。
M3のビスで組み立てているのですが、意外に剛性があるようです。 (剛性不足の場合は、接合部にハンダ流し込むつもりだったのですが、そこまでの必要は無いようです)
センタートンネルに接する部材は、剛性を上げるためアングル状に加工しています。



2DINのオーディオということで相当質量が大きいため、BKTはコンソールに吊すのではなく床に固定します。
(コンソールに固定しようにも、元々のコンソール取り付け用BKTが邪魔で、これがあるとオーディオが入りません)

元々のコンソール取り付け用BKTを撤去するため、今回製作したBKTにコンソール取り付け用のBKTを追加します。

何用かは判らないんですが、何かの純正品の1DINサイズの物入れも取り付けます。
今のクルマの様に運転席周りに物入れがたくさんある、というわけではないので物入れスペースは貴重です。
ただでさえ、CDという荷物が増えるのですから意地でも物入れスペースは確保したいところです。



BKTの製作と平行してオーディオが納まるようにセンターコンソールを切り抜きます。
オーディオと物入れを取り付けるとなると、コンソールの上ギリギリまで取り付け位置を上げる必要があるので 写真のようにリブまでカットすることになります。
大雑把な切断はジグソー(回転速度は極力遅くしないと、プラスチックなんで溶けてしまいます)で行い、 仕上げ(リブの切断含む)はカッターノコとヤスリです。

センターコンソールの加工



センターコンソールにオーディオ一式を取り付けてみたところ。
元々センターコンソールに付いていた物入れを外しているので、素晴らしく立派な穴が空いてしまいます。



このままでは悲しいので(これで「全然平気!」という生物も地球上には存在するようですが・・・)フィニッシャーを製作して 穴を埋めます。
まずはボール紙で型紙を製作して。



0.8mmのアルミ板(たまたま持っていたんで)を型紙に合わせて板金鋏で切り出し、叩いたりプライヤーでつまんだりして フィニッシャーを板金製作します。
前後方向はたかだか20mm程度しかないんですが、困ったことに前方は(物入れに接するため)直線形状、後方は曲線形状になるわけです。
ということで、後方を曲線に板金すると前方もこれにつられて曲がってしまうので、前方も折り返しでコシをいれてやるワケです。



これをセンターコンソールにボンドG-17(ゴム系接着剤)で接着してしまいます(今後分解することが無い&ビス留めする スペースが無い)。



内装黒化計画っちゅー野望があるので、センターコンソールに黒のポリウレタンのレザーを貼りつけます。
(レザーの張り付けについてはまたの機会に・・・)

この写真でコンソールの茶色の部分は、レザーの張り付けが困難なので塗装で仕上げます。
ソフト99のバンパー用プライマーを使用した後、ミスターカラーのツヤ有り黒をエアブラシで塗装です。
艶消しにするとか、缶スプレー使うとかも一瞬考えたのですが、シフトレバー後方のトレーをしょっちゅう使うので、 物や手で当然のように塗装が擦れ落ちるわけですから、後々の補修のことも考えてミスターカラー&エアブラシです。
(エアブラシにエア缶繋げば、車載状態&マスキング無しで補修塗装が可能)

これでオーディオ取り付けに関連したセンターコンソールの加工は一応終了です。
(実際クルマに取り付けて不都合があれば、BKTを加工することになります)



ものはついでということで、汎用品のシフトブーツを取り付けます。
汎用品ということで、310サニーのセンターコンソールにサイズぴったりとはいきません。

そのまま付けることも可能ですが(クーペにはそのまま付けています)、もう私は「この位オッケーオッケー」というところには 居ないので、シフトブーツを加工します。(コンソールの穴を加工するという選択肢もありますが)

幅が広い分、ブーツを中央で切り詰めます。
単に納まれば良いというのなら、一番下の段だけを切り詰めれば良いのですが、そうすると、一番下の段が2段目より狭くなってしまい 不格好になってしまうので、上から2段を残してテーパー状に切り取ります。

厳密には一番上まで切り詰めるべきなのですが、一番上の段を切り詰め、接着した場合、接着部分の見映えが悪くなる恐れがあるため 上から2段残したわけです。

ブーツの後方はごくわずか(5mm程度)の切り詰めで済むので、一番下の段だけを加工します。

切断後は、ボンドG-17で接着します。接着不良の部分には少量の瞬間接着剤を使用し、表から見たときに隙間が生じないようにします。



で、加工してセンターコンソールにセットしてみたところですが、横方向はぴったり納まっています。
しかしながら、中古品のシフトブーツを使用したため、後方が寸足らず(この製品を無加工で使用すると、このように 穴が開くことはないハズです)です。



ブーツの後方にレザーを貼りつけた1mm厚のゴム板を接着して隙間を埋めることにします。
(ゴム板だけだと、見た目の質感がみすぼらしいのでレザー貼ったわけです)

横方向の“とりつく島”も若干足りない恐れがあるため、もののついででゴム板を接着しておきます。

シフトブーツはセンターコンソール裏で、ブーツ取り付け用BKTとコンソールで挟み込む形での取り付けになります。
特に接着などは行っていませんが、確実に固定されているので良しとします。
(接着していないので、取り付け時に微調整ができて都合が良かったり)




ほいで、センターコンソールAssyのできあがり。
マァマァ違和感無く、純正風に仕上がったでしょう!
シフトレバー後方のトレイには“小物ずれ防止シート(?)”敷いてみました。塗装のキズ防止ですね。

あとはクルマに取り付けるだけです。



で、クルマに取り付けてみるわけですが・・・。

なんとな〜くイヤなヨカンもしていたんですが(こーゆー予感は当たるもんです)、リアヒーターダクトにピンプラグが 見事に当たっています。
仮にリアヒーターダクトが無くても、ヒーターユニットに当たりそうです。

当たる分、ヒーターダクトやらヒーターユニットを加工するのが正解なんですが、無理矢理行きます。 (まぁ、微妙と言えば微妙だし)

ラジオのアンテナ・ケーブルの延長が必要かと思ったんですが、ケーブルの取り回しを工夫することでギリギリ延長無しで済みました。



で、なんとかセンターコンソールも取り付けて一応完成。

純正のAMラジオを取り付けているんですが、結線していません。っちゅーか、アンテナ・ケーブルをセンターコンソールに 引っ張っているから、結線したところでラジオ聴けないわけだし。
(ラジオ無しだと、風穴が残るので、単に穴埋めの為にラジオ付けているわけです。そのうちメーター付けるつもりだし)



このオーディオには、赤外線式のリモコンが付いているんで、リモコンの裏にマジックテープを取り付けて、 運転席の左側の座面の横に取り付け。
センターコンソールっちゅーのは、操作しやすいんだか、しにくいんだか絶妙な場所なんで、手探りでリモコン使えるようになっていると 微妙に便利だったり。
(最もよく使用する音量調整の他、ラジオ、CD等のソース切替ラジオの選局(但し、プリセットしている 周波数のみ)なんかが手元でできるんで)

ちなみに系のハナシですが、現状リア・スピーカーは取り付けていないんですが、スピーカー・ケーブルだけはフロアトンネルに這わせて 後席足元まで引っ張っています。
(スピーカー付けるときに再びセンターコンソールをばらす必要が無いように)

前席ドアには現状、どーでもいいスピーカーを付けているんですが、後日改めてスピーカーを取り付けるつもりです。

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