アオシマのステップバンなんですが、発売時期によって1/24スケール表記だったり、1/20スケールだったりするんですが、実際の所は1/22スケール前後です。
アイテム的には非常に魅力的なんですが、この中途半端な縮尺とバニング仕様での模型化なのでノーマルには組めないというのが残念なキットです。
縮尺はともかく、ノーマル仕様に組むことは大変ですが不可能ではないので、挑戦してみました。
最大の問題は屋根に開いているサンルーフの穴です。
これを埋める訳なんですが、困ったことに屋根に4本あるリブのうち2本がこの穴に干渉していて、リブまで延長しなくてはなりません。
プラ板で穴を埋めて整形した後、エバーグリーンあたりのプラ材を切り出してリブを延長、整形したんですが、非常にやりづらかったですね。
思い切ってリブは4本とも切り落として、サンルーフの修正を完璧に終了してから新たに用意したリブを接着、整形した方が綺麗に仕上がったような気がします。
現状、結構屋根はベコベコです。
この時代のホンダの軽バンの屋根がどの程度の仕上がりだったかは謎ですが・・・。
屋根に比べればボディー一体成形のフロントスポイラーなんて簡単なモノです。
バンパー下から切り取れば終わりです。
幸いなことに、ボディーとシャシの接合用のはめ込みはバンパー裏なので、これが無くてもボディーとシャシの接合には困りません。
困るのが、正面から見たときに足廻りの部品が丸見えになること。スプリングでサスペンションが可動するというギミックがあるおかげで、普通のキットより下方向に飛び出しています。
気にし出すと気になります。
これで大雑把に言ってノーマル仕様になります。
ノーマル仕様になるのは良いのですが、フロントフェンダー側面のプレスラインがほとんど溶けているのが困ったところです。パテで修正しなければなりません。
外装があらかたノーマルになったところで、内装です。
バニング用の部品を取り付けなければノーマルに組めます。
でもね、モーターライズということで、荷室にモーター、室内中央に縦置きで電池が1本入る為にその分床が上げ底になっています。
窓の面積が広いから完成すると結構気になるんでしょうね。ということでモーターライズ関連のモールドをダイナミックに切りとばして床を下げます。
(約9mm下がっています)
床が下がると床のパーツにタイヤハウスが干渉してくるので、タイヤハウスに合わせて床のパーツを切ります。
床が下がることで、床に直接取り付けるフロントシートと、直接モールドされているリアシートが共にスーパーローポジションになってしまうので、リヤシートは床から切り取り、フロントシート共々シンチュウ線で足を作って取り付けます。
(足の高さはフロント約8mm、リヤ約5mm)
シフトレバーの長さも足りなくなるので、シャフトの部分をそれなりの長さの洋白線に交換します。
作業が前後しますが、床からリヤシートを切り取ると座面のカタチどおりの穴が開いてしまうので、床全面にプラ板を貼って穴埋めします。
(穴だけ埋めるより、この方が整形しない分作業がカンタン)
床面はフローリング調の仕上げにしたかったので(そういう個体を見たことがある)、自宅の床を撮影した素材を加工してデカールを作成し貼っています。
バックドアを含めた内張はプラ板でそれなりに作成、ドアハンドルなんかもプラ材で製作です。
サイドウインドウは前から後ろまでの一枚物で、前後ドアの部分の実感が損なわれる為クオーター部分のみ切り出して取り付けています。
後は普通に製作していけば良いわけです。
ヘッドライトはムギ球を仕込めるようになっていたため、ライトのケース(反射板)を製作、取り付け。
ケースはビー玉に無発泡ウレタンを垂らしてビー玉なりに成型した物から切り出しての製作です。
ケースの中央に穴を開け、透明パーツの延ばしランナーを差し込んでバルブにしていますが、ホントはシールドビームだからバルブじゃなくて、いきなりフィラメントなんですけどね。
フロントのターンシグナルランプは元々クリアーパーツなんですが、ボディー側の取り付け面が平面なので、少々削り込んで反射板っぽくしています。
サイドのターンシグナルはモールドを削り落とし、反射板に相当する部分を削り込んで、透明部品のランナーから削り出したレンズを取り付けています。
オーバースケールっぽく見えるんですが、モールドの大きさに合わせているんですよね。
テールランプもクリアーパーツだったので、反射板を洋白線の入っていたエンビ管から切り出して製作しています。
いずれにしても、平面にクリアーパーツをベタっと貼り付けるよりも、わずかでも反射面を確保した方が見栄えがするような気がします。
マフラーエンドはタイコ一体のダブル出しだったので、キットの部品を改造しシングル出しにしています。
ついでにマフラーはドリルで開口しパイプ状にしています。ざっくり言って、手持ちに適当なパイプが無かったんですよね。
ドアミラーはキットにはカリフォルニアミラーともう一組カスタム風のミラーが入っていたんですが、残念ながらノーマルのミラーは入っていませんでした。
ですので、プラ材での製作です。
鏡面にはダイソーのミラーシートだかなんだか(商品名失念)を貼っています。
大変薄いのにしっかり鏡になっているので非常に重宝します。薄いお陰で切りやすいし。
(製品には透明な保護フィルムが貼ってあるのですが、フィルムを剥がして触ってしまうと(例え綿棒でも!)簡単に曇ってしまうので完成後の扱いも含めて注意が必要)
右Aピラーのアンテナは基部をプラ材、アンテナを0.5mmの洋白線で製作。アンテナ先端の丸い部分はセメダインの1分硬化エポキシ接着剤をチョコンと付けています。
ホイールは使用しなかったプラ成形のものと、使用した艶消しメッキ仕上げの2種類が入っていましたが、メッキ云々を別にしてもプラ成形のものはモールドがかなりネムイですね。
メッキを生かしつつ、リムとスポーク表面以外はガンメタに塗りたかったのでマスキングして塗装です。
リムはマスキングテープをサークルカッターで切り出せば良いのですが、流石にスポーク表面は細すぎて、ぴったりマスクすることは困難です。
無理をせず、スポークより幅広のマスキングテープを貼ってエアブラシでそっと塗ったら、まぁまぁそれなりの仕上がりにはなりました。(気にして見れば塗料の廻っていない部分がある)
車高は後ろはシャフトの通る穴を3mm程上に開け直して、前はスプリングの代わりに厚さ1mm程度のポリキャップを入れて車高を落としています。
前はこのままだとガタがありすぎるので、ロアアームとナックルの間にキットのスプリングを入れてガタを消しています。
フロントスポイラーを切り落として丸見えになったところで、ナックルの下にスプリングが見えるんだから、相当変ですね。
ナンバープレートはキットの物が字光式並の厚さなので(当たり前っちゃー当たり前ですが)、プラ板と延ばしランナー(周辺のリブの部分)で作り直しています。
ナンバーの文字はキットのデカールをスキャンし、地色なしの文字だけのデカールを作成し貼っています。
(ナンバープレートを塗装した白とデカールの地色の白の色調が合わなくなることを避けるため)
わざわざデカール作り直した割には、データがイマイチだった為か文字の仕上がりも良くないですね。
ナンバー作るついでで、車検票証と整備振興会のステッカーもキットのデカールをスキャンし、デカールを作成しています。
これらは裏表逆に印刷し、フロントウインドウの裏から貼れるようにしています。
こんなことしなくても、ソフターでも使えばキットのデカールでもしっかり貼れると思うんですが、まぁ練習みたいなもんですね。
各ドアのキーホールは1mmの洋白線を差し込んでいるんですが、キットにはモールドあったんですが、ホントは助手席には無かったようですね。
2点式のシートベルトは取り付けていないのですが、シートの下で埃を被っていたら見えないので省略しました。
|