1/24のマラネロといえばフジミのキットがお馴染みですが、このマラネロはカタチが何か変でしょ？
実は元々はトイラジコンなのです。
箱に輸入元はマルシン産業（モデルガンのトコとは別だと思う）と書いてあったのですが、メーカーは不明です。
同じシリーズにニッサンR390、ホンダNSX、メルセデスベンツCLK-GTRもあったように記憶しています。
これを製作したのはフジミからマラネロが発売される2、3年前のことで、デイトナ以降のフロントエンジン フェラーリの1/24スケールのキットは皆無という時代でした。
仲間内で“とにかくフェラーリを作って並べる”という企画があったもので、大変おいしいネタとして製作してみました。
当時1/24スケールでは唯一と言っても良かったであろう、このトイラジのマラネロなんですが、非常に残念な事に前後共に非常に立派なオーバーフェンダーがボディーと一体成形されていました。
確かにル・マン仕様なんかはオーバーフェンダーでしたが、それとは全くカタチが違います。
ノーマル仕様にするために、オーバーフェンダーを切り落とし標準のホイールオープニングを成形します。
（切り落とした所にプラ板の切れっ端なんかを接着してパテで成形）
ドンガラはなんとかなるんですが、シャシがありません。
トイラジのシャシを潰して利用するのはイマイチ勿体ないんで、シャシはまるっきり製作します。
とはいえ、シャシは1.2mmのプラ板1枚。
完成してしまえばケースに固定してしまうのでこれで十分です。
要は内装とタイヤを固定できればいいのです。
ということで、タイヤの固定なんですが、シャシ（プラ板）にスチレンボードを垂直に接着し、これに直接タイヤを接着してしまいます。
ガーっとか言いながら手で押して遊ぶわけじゃないんだから、狙った場所にタイヤが付いていることが重要なのです。
さて、トイラジコンということで、当然内装などはありません。
タイヤホイールもサイズやデザインの関係で使えません。
辛うじてテールランプは使えそうな部品だったんですが、ヘッドライト廻りはライト点灯ギミックのためかディティールが実車と違っていて使え無さそうです。
窓は透明ではなく黒の成形色だったんで使えません（トイラジの基本ですが）。
正確に550マラネロを製作しようとすれば、全てを自作する必要があるのですが“見た目マラネロっぽければオッケー”ということで、流用できそうなものは流用します。
流用する場合のセオリーの一つとして“同じメーカーの年式近いクルマ”というのがあるので、タミヤ1/24のフェラーリ360モデナから使えそうな部品、ではなく強引に流用します。
内装はまるっきり360モデナです。ディティールの違いなんか気にしません。っていうか、気にしていたら永遠に完成しません。
内装色が黒ければ、何がなんだか分からないだろう（必死こいて細かいディテールにまで手を入れても黒くしたお陰で訳が分からなくなったと言う笑えない笑い話をよく耳にします）ということで、成形色の黒のまま色さえ塗っていません。
タイヤ、ホイール、ディスクローターも360モデナそのままです。サイズ違いなんて気にしません。
ホイールオープニングをタイヤに合わせて成形しているんで、見かけ上はサイズぴったりです。
ヘッドライト周辺のパーツも360モデナそのままです。タミヤのキットではこれが別部品で助かりました。
360モデナの部品を生かす為にボディー側を加工して取り付けています。
（余談ですが、このライトの関係で575ではなく550マラネロなのです）
窓やヘッドライトのカバーはトイラジの窓の部品をそのまま型にして、ヒートプレスです。
センターピラーはサイドウインドウに塗装しているだけです。
（手抜き云々は別にして、フラッシュサーフェイスなんで、こういった表現で良いと思う）
Gクリアーで接着跡が目立たないように接着しようとしましたが、流石にいい加減にヒートプレスした部品ではGクリアーでは接着しきれません（隙間が残ってしまう）。
合わない所は多少白化しても気にせず瞬間接着剤で無理矢理接着してしまいます。
マフラーエンドやデカール、メタルインレットの流用は順当なところでしょう。
非常に雑に作った割には、オーバーフェンダーの件もあり、完成まで大変苦労したんですが、フジミから1/24でキットが出てしまうと・・・。
